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導入活用事例

ICT機器で変わる介護現場:「眠りCONNECT」導入による業務改善とその効果

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今回は、見守り支援システム「眠りCONNECT」と「眠りSCAN」を実際に導入した介護老人保健施設「やすらぎの丘」様の実例をご紹介します。地域のDX推進を背景に、どのようにICT機器を活用して業務改善を実現したのか、事例に基づく具体的な成果を含め、同施設の取り組みを詳しく解説します。

介護老人保健施設「やすらぎの丘」について

諏訪中央病院組合が運営する介護老人保健施設「やすらぎの丘」は、1990年に開設され、長野県茅野市を中心に30年以上にわたり地域に貢献しています。超強化型老健として、医師・看護師・リハビリ職・介護職が連携し、在宅復帰支援に積極的に取り組んでいます。利用定員は入所40名・通所リハ50名、利用者様の平均介護度は3.4で、在宅復帰率は全国平均を大きく上回る59.5%を記録しています。

1. 【導入背景】茅野市の「デジタル田園健康特区」への選出

導入の背景:地域DX推進の一環として

やすらぎの丘がICT機器導入を検討する大きなきっかけとなったのは、茅野市が「デジタル田園健康特区」に選出されたことです。地域ぐるみでDXの推進が本格化し、同施設もその一環として「眠りCONNECT」を取り入れる方向で動き出しました。

2. 【実践】データに基づくケアの質向上への取り組み

4つの明確な導入目的

やすらぎの丘では、眠りCONNECTを活用するうえで導入の際に以下の4つの目的を設定しました。

  • 夜間の排泄パターンの把握
  • 睡眠効率の確認と不眠要因の探求
  • 夜間巡視の効率化と負担軽減
  • 睡眠薬の使用評価と適正化

全居室への段階的導入

施設全体の見守り体制強化を目的に、全居室に「眠りCONNECT」および「眠りSCAN eye」を順次導入しました。さらに、看護師・介護士全員が出勤時にインカムを装着し、即座に情報共有できる環境を整備しました。

AI日誌変化検知機能の活用

さらに令和7年5月からは、「眠りSCAN」にAIによる日誌分析機能が追加され、14日間の呼吸・心拍日誌をAIが自動分析してくれるようになりました。それにより、過去との変化がある利用者様には桃色枠の表示で自動通知される仕組みが構築されました。

また、今後以下のような対応フローを考えております。
 

  1. 桃色枠が出た利用者様の確認
  2. 睡眠・呼吸・心拍日誌を確認
  3. 利用者様への直接訪室による体調確認
  4. 異常があった場合、バイタル測定→看護師報告→医師往診

4つの目的のもと取得した情報は、多職種が参加する定期カンファレンスで評価対象とされ、利用者様ごとのケアプランに反映し、チーム全体でケアの質向上を実現しています。

3. 【成果】ICT導入による3つの視点からの効果検証

スタッフ(職員)への効果

業務効率化の実現

業務改善としての日勤業務の見直し、夜勤体制の変更、インカムのアプリによるスタッフ間のコミュニケーションの効率化などを行いました。

その結果...

  • 職員数の削減
  • スタッフ動線の短縮による業務効率化
  • 眠り CONNECTの離床検知通知と眠りSCAN eyeの確認による、夜勤業務効率化の結果としての夜勤人員削減+不用意な訪室を抑え利用者様の睡眠の妨げにならない対応

などを達成しました。

リスク管理の向上

こちらのグラフは、眠りCONNECT導入前後3か月間におけるインシデント数の比較を示しています。

導入前は居室内での転倒、転落のインシデントが多く見られましたが、眠りCONNECTの活用により、適切なタイミングで居室へ伺えるようになり、以前に比べてインシデントを減らすことに成功しました。

ICT機器導入に伴うスタッフの心情

導入前はICT導入に対し操作に不慣れなスタッフが多く、忙しい業務の中で新しい機器やアプリケーションの使い方を覚えるのは大変でした。しかし、ICT導入後は複数の利用者 様から通知が鳴っても、カメラ機能で確認できる為不必要な訪室回数が減り、訪室の優先順位が早く決められるようになり、肉体的にも精神的にも楽になりました。

ICTの活躍により人員が減っても業務への支障が少なく、導入前に感じていた不安は導入後徐々に緩和されました。

利用者様への効果

個別ケアの質向上

職員の業務効率化だけでなく、利用者様へのケア向上においても以下の3つの具体的な改善事例が生まれました。

事例① 睡眠リズム改善による生活の質向上 利用者様:98歳女性(介護度3)

改善前の課題

  • 体力低下のため、日中にベッドでの休息時間を設けていた(1日3時間程度)
  • 夜間帯は就寝後の寝付きが悪く、眠り CONNECTの「起き上がり」検知が頻繁になっていた
  • 眠りが浅くまとまった睡眠がとれていない状態であった

取り組み内容

  • 昼間の休息時間を削減
  • 日中の活動量増加(塗り絵、計算問題、たたみ物など)
  • 就寝時間を19時から20時以降に変更
  • 便秘気味だったため、看護師と連携した排便コントロール

改善結果

眠りCONNECTの睡眠日誌で確認すると、青色の睡眠状態が大きく増加。睡眠指標では夜間帯の中途覚醒時間が減り、睡眠時間が2時間半増加しました。

事例②  予後への貢献性、症状の早期発見に貢献した事例

やすらぎの丘では呼吸数・心拍数については、予め閾値(上限値・下限値)を設定し、それを超えた際に通知する設定としていました。ある利用者様において、夜間帯呼吸数増加の通知が頻回になったため、呼吸日誌を確認すると普段とは異なる色味で表示されていました。

対応プロセス

  1. 夜勤職員が訪室し、本人の様子を確認
  2. バイタル測定を実施(体温38.5℃を確認)
  3. 看護師への報告と医師への情報伝達を速やかに実施
  4. 翌日朝の受診で蜂窩織炎と診断

5月27日朝にはAI日誌変化検知機能の桃色枠も表示されており、有益な情報が付加されることを実感しました。

事例③ AI機能による微細な変化の検知 AI日誌変化検知機能の活用事例

こちらの事例では、見た目では気づきにくい呼吸日誌の変化でしたが、AI日誌変化検知機能により桃色の枠が表示されました。前夜の日誌データが、普段の日誌データから変化のあった日などに桃色の枠で表示されるため、これまで気づきにくかった微細な変化にも対応できるようになりました。

AI機能活用の対応フロー

やすらぎの丘ではこの機能を活用し以下の対応を今後検討しています。

  1. 眠りCONNECTで桃色の枠が出た利用者様の確認
  2. 睡眠日誌、呼吸日誌、心拍日誌のどの日誌に変化があったか確認
  3. 利用者様に体調不良等ないか直接訪室し確認
  4. 異常があった場合、バイタル測定を実施し、看護師へ報告後、医師の往診へ繋げる

4. まとめ

継続的な改善に向けた取り組み

実際にICT機器を導入することで、以下のような課題も見えてきました。

  1. パラマウントベッドとの定期勉強会によるスタッフスキル向上
  2. コミュニケーションツールの使用方法統一による更なる活用促進
  3. 排泄パターン理解のための日々の記録との照らし合わせ
  4. 眠前薬の評価に向けた薬剤に着目した取り組み検討

ICT導入を一過性の取り組みで終わらせず、継続的に課題を改善していくことで、スタッフが安心して働き、利用者様が安全で過ごしやすい環境づくりが求められています。
やすらぎの丘では、眠りCONNECTの事例をもとに、今後も新たなICT機器の導入を視野に入れていきたいと考えています。

中島 舞樹
介護老人保健施設 やすらぎの丘

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