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導入活用事例

ADL向上のための排泄ケアの取り組み ~通知機能と眠りSCAN eye活用事例~

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今回は「眠りSCAN」を用いた見守り支援システム(以下、「見守り支援システム」という) 導入の経緯や、その後の眠りSCAN eye活用事例とその効果について、介護老人保健施設 シルバーホームいずみの介護主任である菅生大喜様に伺いました。施設独自の取り組みと見守り支援システムの親和性をお伝えしつつ、利用者様の睡眠の質や精神状態の改善といった結果を得るに至った見守り支援システム導入のメリットをご紹介します。

【介護老人保健施設シルバーホームいずみ】

2022年4月に仙台市泉区高玉町に新築移転。
9階建ての仙台徳洲会病院内の8階にあり、近隣にはホームセンターや飲食店がある。
また、プロフィギュアスケーター羽生結弦さんにゆかりのあるスケートリンクも隣接。
利用者様は、8階から遠くに見える仙台大観音や泉ヶ岳、夏には花火大会といった景色を楽しむことができる。
入所定員は68名、従来型個室が20室、多床室が12室。

【フロア図】

施設においては、主に右側のスタッフステーションに職員が多く配置されており、転倒リスクや見守りが必要な利用者様は同じく右側に配置されることが多い。
2023年度の実績は、1日平均利用者数が67.0名で稼働率は98.5%。
ターミナルケアを積極的に実施し、仙台徳洲会病院の8階部分にあるという特徴を活かし、病院との協力体制をとっている。

介護老人保健施設の役割と施設独自の取り組み

介護老人保健施設は、安心して自立した在宅生活が続けられるよう、生活機能の維持・向上を目指し、総合的な援助を提供することを求められています。

そのような要請や、在宅復帰の条件として排泄介助量の軽減を望むご家族からのご要望に対し、当施設では排泄の自立に向けた取り組みを行っています。
オムツを着用している利用者様でも、可能な限りトイレで排泄ができるように取り組んでいます。
また、2021年度から独自のシートを用いて排泄の自立を目的に継続して評価を行っています。

見守り支援システム導入の経緯と目的

当施設では2022年4月より見守り支援システムを25台導入しております。
導入目的としては以下の2点が挙げられます。

  1. スタッフの業務効率化
  2. 併設する病院との協力体制の強化

移転前にデモを実施した結果、睡眠レポートを活用することで排泄パターンを把握し、通知機能を活用することでスタッフの業務効率化に寄与できることが実感できました。

また、併設病院に同システムを導入することが決定されていたという経緯があり、当施設においても同様のシステムを導入することで強固な協力体制を敷く目的がありました。

導入後のスタッフの反応

以上のような経緯を経て導入に至りましたが、導入直後のスタッフの反応は芳しくなく、
すぐに定着したといえる状況ではありませんでした。

実際の意見としては…

  • 新しいシステムを導入することに苦手意識を感じてしまう
  • 見守り支援システムを活用するイメージが湧いていない

といった新たなシステムに対する抵抗感を示す意見が様々ありました。

このような抵抗感を軽減するための対策として、

  • 役職者から一般職へのレクチャー手順の作成
  • 睡眠レポート活用による日中ケア成果の実感とモチベーション向上
  • 挑戦する風土の醸成

を行いました。

目標設定と取り組んだこと、その結果

目標設定と結果

導入に際して、当施設では目標設定を行ったうえで様々な取り組みを行いました。
力を入れている排泄ケアについては、以下の2点の目標を設定しました。

  1. 月に2人以上、オムツを装着していた利用者様がトイレを使用可能にする
  2. 排泄支援加算(Ⅱ) (Ⅲ) の合計値として、2022年度は40%、2023年度は50%以上

結果として、取り組み内容を変更した2022年度以降は、2021年度と比較してオムツを装着していた利用者様がトイレを使用できるようになった人数及び割合は向上しました。
また、排泄支援加算(Ⅱ) (Ⅲ) の合計値を年々向上させることができました。

取り組んだこと

【取り組み①】

1つ目の取り組みとして、新規入所者様に対する排泄パターンチェックを行いました。

2021年度は、入所中の利用者様に対して、排泄パターンチェックを行っていましたが、長期的に入所している利用者様の排泄に関する能力を改善させることにはしばしば困難が伴いました。
そこで、見守り支援システムを導入した2022年以降は、新規入所者様に対しても排泄パターンチェックを行いました。
病院が併設しているという特性上、病院から当施設へ利用者様が移られてくるケースはよくみられます。病院ではベッド上の生活で治療を優先しているため、オムツを着用したまま当施設に入所するケースが多いのですが、入所後にはベッドから離れて日常生活を送れるようになります。そのようにベッドから離れて生活をしているうちに、自ら意欲的にトイレで排泄をしようとされる利用者様が増えました。
結果として、トイレでの排泄を希望する利用者様が増加した結果、排泄に関する能力の向上がみられたと考えられます。

【取り組み②】

取り組みの2つ目として、排泄パターンチェック表、評価表を改訂し、入所時の排泄状況を詳細に確認する項目を追記しました。

下記図の②には、排泄支援加算の算定に必要な評価項目を挿入し、当該書類が排泄支援加算の根拠資料として活用できるよう改訂しました。

また、昨年度の実地指導の際に医師の名前がないことを指摘され、追記しました。

加えて、新たに導入した見守り支援システムを用いて睡眠効率や中途覚醒等のデータを記載する欄を設けました。これにより、スタッフが排泄支援と眠りの質の関係性について考える機会が増えました。

以上のような改訂により、計画立案がしやすくなり、また評価基準を明確化することで統一した評価ができるようになりました。

事例紹介

ここでは、見守り支援システムによって夜間の睡眠状況とADLに変化がみられた実際の事例を1つ紹介させていただきます。

この利用者様は90歳の女性で、心臓が非常に弱っていることに加え、腎機能も低下しており、食事摂取量も推奨量の3割程度であり、看取り介護対象として病棟から入所しました。

入所時のADLは以下表の通りでした。

入所直後、オムツ対応だった利用者様から、トイレに行きたいという訴えがありました。
実際に介助を行いつつトイレに座らせてみると、排便がありました。
その後本人からの聞き取りで「オムツは嫌だ。トイレでしたい」という訴えがあったため、定時のトイレ誘導を開始しました。
継続してトイレ誘導を行うことで次第に介助量も軽減していき、約1ヶ月後には車いすを自走し、施設内を自由に移動するようになりました。
最終的には、トイレにも自分で入り、トイレ使用やベッドへの離臥床も自立して行えるようになりました。

以上のようにADLの向上がみられ、入所から約1ヶ月後には看取り介護解除となり、約3か月後のADLは以下表のように自立に近いくらいに向上しました。

この利用者様の夜間睡眠状況を、眠りSCANに記録された2023年3月と5月のデータを比較することによって確認しました。

夜間の離床回数に関して、3月1日から10日は平均0.1回でほぼ離床していませんでしたが、5月21日から30日は平均2.3回に増加しており、夜間にトイレのため離床する回数が増えたことが分かります。

また、3月は3食とおやつ以外はベッドに臥床しているのに対して、5月は日中ほぼ離床していることが分かります。

また、睡眠効率が平均78%から平均86%に向上、そして中途覚醒時間は平均142.8分から平均55.3分に改善しました。

夜間のトイレ回数が増えているにも関わらず、睡眠効率が向上し、中途覚醒が少なくなったというポジティブな結果が得られています。

この結果の要因として、オムツに排泄することによる不快感がなくなったことで良質な睡眠ができているということが考えられます。

このような夜間の睡眠の改善は、日中の行動や生活リズムを整えることにもつながると考えています。
また今回のケースでは同時に、利用者様自身が、身体機能が向上していくことに喜びや意欲を感じていることで精神機能にもポジティブな変化が表れています。

利用者様自身も、「できることが増えて嬉しいです。どうもありがとう。」と話されていました。

見守り支援システム定着後に見えた問題点と改善策

【問題点】

ここまでで排泄の自立に向けた取り組みをご紹介してきましたが、並行して見守り支援システム定着後に見えた問題点もありました。

  1. 排泄の状態が改善
  2. それにより自立度・活動性が向上し、転倒転落のリスク増大
  3. それによるスタッフの訪室回数の増加

以上の流れで、排泄の改善がスタッフ業務の非効率化につながってしまいました。

【改善策】

そこで、業務改善・効率化に向けた取り組みとして2023年10月より眠りSCAN eyeを10台導入し、見守り支援システムの通知機能と併用することで、スタッフの訪室回数削減による業務効率化を図りました。

【結果】

得られた結果は以下のグラフの通りです。

眠りSCAN eye導入以前は、見守り支援システムから通知がある度に訪室していたのに対し、導入後は、画像で確認して訪室すべきか判断可能になったため、検証したすべての利用者様に関して訪室回数が減少しました。

その中でも顕著な結果が表れたC様についての事例をご紹介いたします。

こちらの利用者様は、転倒転落リスクが高かったため、見守り支援システムでも通知を活用していましたが、通知が鳴るきっかけとしては、利用者様が自発的な行動を取ろうとしているタイミングが多いようでした。例えば、

  • テーブル上のリモコンを取ろうとしていた
  • 枕もとの電気をつけようとしていた 

などです。
導入前は、通知が鳴るとスタッフが訪室し、要求を満たしてしまっていたため、自発的な行動が抑制気味になっていました。また、呼んでもいないのになぜ来ているのかと感じられている様子もありました。

これに対し、眠りSCAN eye導入後は、通知が鳴ったタイミングで映像を確認できるため、リスクが低いと判断した場合には訪室を控えることができ、自発的な行動を促し、自立度の向上を目指すことができました。
また、余計な訪室がなくなることにより利用者様の夜間の安眠にもつながったと考えています。

以上、当施設での取り組みについてのご紹介でした。
今後さらに併設病院との見守り支援システムのデータ連携を推進していければと考えております。

菅生 大喜
介護老人保健施設 シルバーホームいずみ 介護主任





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